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提言委員会委員長のインタビュー
令和7年度の講師名鑑では
「どんな講師を選んだらいいか分からない」
「特定のジャンルが気になるけれど、どんな講演をしてくれるか知りたい」
という方のために、理念形成委員会、提言委員会、グローバルネットワーク委員会委員長のインタビュー記事を作成いたしました。
第3弾は提言委員会の高橋委員長です。
政策提言をスタートしたい、政策提言のレベルアップをはかりたい単会は必見です!

令和7年度 提言委員会 高橋 正浩 委員長
(北陸信越ブロック 石川県連 七尾YEG)

インタビュアー:
令和7年度 YEGアカデミー委員会
古川 貴晃 副委員長(近畿ブロック 大阪府連 吹田YEG)
ーーー令和7年度の提言委員会の活動方針を教えてください
高橋委員長:はい。今年から「政策提言委員会」から「提言委員会」に名前が変わりまして、政策提言という手法のみならず、それぞれの単会の皆さんが、自分たちの地域をどうしていきたいのかということをしっかり考えたり、あるいはそれを外部に発信したりできる、お手伝いをしていくというのが、単会支援としては重要な取り組みだと考えています。
とはいえ、「政策提言をやりたい、始めたい」という単会は数多くいらっしゃるんですけれども、なかなかどうしてやっていけばいいかわからないという声も結構聞きますので、そういった単会の皆さんのところに伺って、手引書の提供であるとか、私から具体的な提言までのところをどのように進めていくかといったようなことをご説明している次第です。
高橋委員長:ほとんどの単会の皆さんは「政策提言の手法を聞きたい」おっしゃるんですけれども、企画策定の段階から入ってしまうと、細かい話になっちゃいますよね。
あと、どうしても「人手不足だ」みたいな話に行きがちだったり、あるいは「補助金をどうやったら上手に使えるか」とか、「使いやすい補助金を作ってくれ」など、話題が外に行かないことが多いので。
そうではなくて、「自分たちはこの街をどうしていきたいんだ」「自分たちには何ができるんだ?」ということを出発点として議論を進めていくということを伝えるようにしています。結果として政策提言というパッケージが必要になる場合もありますし、「いや、まあ自分たちだけでもできるよね」となるかもしれないと思うので。
ーーー出発点をテクニカルな部分から「そもそも」の部分をお伝えしたいということでしょうか。
高橋委員長:YEGの存在意義みたいなところに置き換えるようにしている、ということですね。
政策提言をやりたいという単会が増えているということは、自分たちの地域がこのままじゃダメだという危機感が非常に高まってきているということと、自分たちは何かしなければならないとは思ってはいるが、地域のために何かをしたことがないので何から始めればいいんだ、わからんぞ、ってなったとき、政策提言という取り組みがあるんじゃないかと思っています。
だからといって、補助金のようなテクニカルな話だけをしていくと結局自分たちにとって都合のいい、自分たちが商売をしやすい提言をするということに落ち着いてしまいますよね。
特に今年度、地域の永続っていう令和7年度の大きな目標とは少しずれてしまいます。そうならないように、自分たちのその地域における存在意義を突き詰めていく。それが提言という形になっていくんじゃないかということで進めています。
ーーー今年度提言委員会が取り組んでいる主な事業について教えてください。
高橋委員長:主な事業としては、まず直近に控えている…あ、すいません。まず、アカデミー委員会さんとの関わりで言うと研究会ですね。
こちらが今年度からアカデミー委員会さんの主導で始まった新しい取り組みだと思いますが、提言委員会の方は、他の委員会とはちょっとベクトルを変えてですね、リアル開催ということで、すでに3回の研究会が終了しているんですけども、全てリアル開催で、テーマを決めて、国家官僚の方にレクチャーを受けて具体的なワークショップを進めていくという形で進めたということですね。こちらは9月と10月に一回ずつやりました。
次は11月24日に開催される復興の風会議です。これは私が(石川県)七尾の人間だということもあるので、七尾で風会議を久しぶりに開催します。日本YEG自体が風会議を行ってきたという過去2年間はなかったので。

※注)風会議とは
主に日本商工会議所青年部(日本YEG)が主催し、各省庁の若手国家公務員と地域の商工業者(YEGメンバー)が、国や地域が抱える課題について意見交換し、活性化策を探るための交流・研修会の通称です。民間(YEG)と行政(公務員)の間に「新しい風」を吹き込み、実情に即した政策提言や、地域経済の発展・活性化を目指すことが目的です。
会長、日本YEGの会長が出向いてくる風会議って久しぶりなんじゃないかなと思っています。
これをやります。能登半島の復興のプロセスは、おそらくこれからの地方が持続可能になっていくための重要な一つのモデルとなり得ると思いますので、この復興のプロセスと、これからの地域経営のあり方みたいな持続可能な地域のモデルを官民でどうやって作っていこうかねっていうような議論を11月24日にやりたい。ということで、県とか国、行政職員の皆さんにも来ていただいて進めていきたいと考えているところですね。
参加者は100名超を見込んでいます。全国のYEGメンバー32,000人全員に対して告知します。2時間半ぐらいのパッケージで考えています。知事か副知事ぐらいにレクチャーしてもらって、テーブルディスカッションするというような流れになっていくと思いますね。
各テーブルに日本YEG提言委員会のメンバーがファシリテーターに入ります。今年度の日本YEGは「地域の永続的繁栄」というテーマなので、これが復興のプロセスと重なるところもあると思います。このままいくと20年経ったら能登半島みたいに全部なるわけですから、どこも。
そこの先取りをして取り組んでいくっていうことについて皆さんで議論して、そのフィードバックの中から必要なものがあれば提言書にも盛り込んでいくということにもなりますし、参加した皆さんがその場で学ぶこともあれば、今後、風会議を実際にやった方が、参加者の皆さんも自分のところでやるときにやりやすいと思います。手引きともなると思うので、自分のところでやってみたいっていう人も参加する人もいるかもしれないと思いますが。七尾の遠い中まで100人ぐらい来るかどうかわかりませんけれども、楽しそうですね。
その次がその翌週の11月28、29日に開催されるリーダーズ研修会の一コマとして郷創塾を行います。2部制になっていて、第1部は一部はです蒲郡市長と私と対談し、行政の職員が我々に期待することって何なんだっていうことを深掘りしていきます。2部は政策提言をすでに行っている単会とか、これからやろうとしている単会の担当者の方々とパネルディスカッションして、1部で話したことを政策提言書をまとめていくノウハウについて参加者の皆さんにお伝えしていくというような形のものになるかと思います。
そして1月末に政策提言の合宿を開催します。こちら2日間で政策提言書を書き上げる1泊2日の合宿です。合宿中に1つの政策提言を書き上げます。


こちらは去年から始まっていますがしんどいですね。
僕はしんどいからあんまりやりたくないですけど(笑)でも楽しくやる。1泊2日でやると、ビジネスブラッシュアップ研修会みたいな感じです。
100人ぐらいで、グループワーク、全体講義、個人ワークというようなものを重ねてやっていくような形になります。
ーーー政策提言でそれぞれの認識が違うけど、出来上がりも全然違いますもんね。
僕は結構出来上がりが違うのは構わないんじゃないかと思っています。どこまでエビデンスをしっかり取れというようなアプローチもあると思いますが、そうすると非常に提言書が難しくなりすぎる。一部の人しか書けなくなってしまう。
そんなに細かいエビデンスを僕は必要としていないんですよ。別冊等々で準備するという方法もあるかもしれないですが、国の政府の骨太の方針とか、日商の政府への提言書を見ても、あんまり細かいエビデンスというよりは、根拠をしっかり示していくということが重要で、データとかじゃないと思うんですよ。
我々の得意とするところはそこじゃないし、ある程度不確実なところに突っ込んでいくっていうことも重要だと思います。「こういう方向で街を進めてほしい」とか「それに当たってこれとこれは必要なんじゃないか」とか、そういったことが重要なんじゃないかなと私は個人的に思っています。
昨年の日本YEGの提言書なんか見ていただくとそんなに細かいところは書いてないと思います。あんまり細かいの書いても読まれないんじゃないかなと思いますし。
これに加えて、全国の単会に講師派遣を行っています。
ーーーどんな思いを持ってこの事業を展開していますか?
ここ20年ぐらい、大都市を除くほとんどの地域は衰退傾向だと思いますよね。どの地域も大変な状況なんじゃないか。もう順風満帆な地域ってあんまりないと思います。
人手不足自体もそうなんですけど、経済が自立してないというか、東京一極集中の中で、地方の経済が疲弊しているというのは、皆さん感じてらっしゃると思います。
これを数字にすると、年に2%とか3%ずつダメになってると僕は考えています。
地震のように一気に10%も20%も毀損するってことはなくて、少しずつ経済が立ち行かなくなりつつある。
日本人って勤勉で器用なので、年に1%とか2%とか、その程度の衰退のフェーズって、自分たちの我慢と努力で乗り越えていけるんですよね。「去年よりも去年程度には何とかなるわ」みたいな、そういう感じで乗り越えていけるんですよ。だから、これまで微調整で乗り切ってきて、なんとかごまかしごまかしやってきたものの、今になってどん詰まりになっていると感じている方が多いと思います。
ーーー特に人手不足は深刻ですね。
人手不足は、実はある種のチャンスでもあるはずなんです。この狭い日本に、そんなに広くない日本に、生産年齢人口少ないとはいえ、ドイツやフランスやイタリアぐらいはまだなんとかいるわけで、かの国の人たちはそれなりに豊かに暮らしているわけですよね。平均的な所得とかそういう水準から見ればですよ。
今まで1人1人の人間に対する投資とか、人間に対するコストとか所得っていうものを抑えすぎてきていた。だから、もう少しその時間にゆとりを持ちながら、豊かに暮らしていくってどういうことなのかっていうことを考えられるチャンスだと思っていて、そういう意味でいうと田舎で生活するっていうのも悪くなくなってきてるはずだと考えていて。でも、今までと同じ物差しで物事を考え続けるから、どんどん悪くなってるいる。だから新しい物差しが必要だと思うんですよ。
日本YEGの小野会長が「資本主義の反対側」とかよく言うじゃないですか。あれは新しい物差しの話をしてると思います。価値基準の話をしてると思っていて、そういう物差しを導入しなきゃいけないけれど、パラダイムシフト(※「パラダイムシフト」とは、それまで当たり前とされていた常識、ものの見方、価値観が根本から劇的に変化すること)なので時間もかかる。
それからなんとなく「昔は良かったなぁ」とか、「もう一回いい時来い」みたいな、淡い期待と微調整で乗り切るその忍耐力を持っているせいで、我々経済人は油断してきたと思うんですよ。
だから、今まで別にしなくてもなんとかなるんじゃないかっていう全体の空気があったと思います。そんな中で先を見ている何人かの人たちが「そんなわけねえだろ。やらなきゃいかんよね」と気づいて、政策提言でも提言でもなんでもいいんですけれど、やり始めた単会が約3割。
そのうち本質的に中長期の視点に立って、行政を唸らせるような提言活動ができているのは、その提言活動やってますよという3割のうちの半分ぐらいなんじゃないかなと思っています。
そ
れ以外の人たちは「なんとか自分たちは商売だけ専念しておればええ」と「後のことは政治や行政や他の人たちが何とかしてくれるだろう」みたいな感覚でいたと思いますが、それがそうじゃないということが分かりつつある。そこをちゃんと伝えていくっていうのが令和7年度の提言委員会の仕事ですよ。「油断してんじゃねえぞ」と。「本当にそれでいいの?」っていう。「今やらないと手遅れになりますよ」っていうことをちゃんと伝えていくっていうことが重要な使命なのかなと思っています。
もう手遅れになる前に提言活動ぐらいやった方がいいよっていう。それを講師派遣に行けば強くお伝えすることができるんです。ただ、僕らがすべての単会に行けるわけじゃないので、郷創塾とか、風会議のような事業を開催して、皆さんに集まっていただいて、広くそういった危機感を共有していく。
ーーーどんな内容や価値を提供できますか?
高橋委員長:政策提言をテーマに講師派遣を依頼する時は、単会会長または政策提言の委員長になった方が、課題を解決したいというニーズがあるからだと思うのですが、その課題は主に2つです。
1つは提言書の書き方がわからない。どうやったら提言ができるのかっていうことがわからないということと、もう1つは、この単会の政策提言活動なり提言活動をできるだけ多くの単会メンバーで共有したいけども、どうやってやればいいかわからない。
提言書の作成って、やり始めたらそんな難しくないんです。でも、皆で提言書を書くとか、みんなで危機感を共有するとか、みんなで提言の必要性を共有することの方が割と難しいと考える方が多いので、ここをしっかりとお伝えするというのが、我々が講師派遣で単会にお伺いした時の重要なミッションだと思っています。
ーーー訪問を通じて委員会としてどんな効果や気づきを期待していますか?
高橋委員長:とにかく政策提言活動をやろうじゃないかという機運は高まると思います。
やっぱり提言書を書き始めたら悩みも出てくると思います。そこで、我々がご用意している合宿や風会議とかにご参加いただくことによって、テクニカルな部分は伝わる部分があります。
だから、機運を高めつつ、我々の事業に参加を促していって、単会を増やしていく。単年度ではできないので、これを複数年度かけて続けていくと、人材の育成と機運の情勢の両方が高まっていくんじゃないかなと思っています。
ーーー委員会活動を通じて全国の単会にどのようなメッセージを伝えたいですか?
高橋委員長:ちょっと長くなるかもしれませんが…。
YEGって来賓の人にJC(青年会議所)と間違えられませんか?なんで間違えられると思いますか?
ーーー 世代が似てるっていうのもあると思いますが、YEGの存在意義が分かっていないメンバーがいること、存在意義を外にちゃんと発信できていないところかなと思います。
高橋委員長:その通りだと思います。YEGって外から見たら何している団体か分からないと思いますよ。
思い出していただきたいんですけど、YEG宣言って、「私は、私たちはすべてのYEG…」って始まってますよね。商工会議所青年部の綱領には「商工会議所青年部ってこんなもんですよ」って書いてありますよね。指針には「私たちはこうします」って書いあります。「国際人としての教養を高めよう」とか「国の礎となろう」とか…YEGは「地域のために何をしよう」ってどこにも書いてなくないですか?
対外的にJCさんとか世界平和とかちゃんと書いてあるじゃないですか。だからYEGって、対外的に自分たちの地域を、せっかくですよ、地域の青年経済人の集まりなのに、自分たちの地域をどうしていきたいかを明確にして、それを外に対して発信することってほとんどないと思います。
だから、他の人たちから見たとき「あの団体は何をしてるのか分からない」となるわけですよ。イベントで盛り上がって飲み会をしとるのはJCも一緒なんですよ。だけど、JCさんはちゃんと世界平和とかシビックプライドの情勢とか、地域に対して自分たちがなすべきことを明示しているんですけど、YEGはしてないんですよ。
だから外から見たとき、無いのと一緒なんですよ。で、間違えられると思いますね。それを何とかしていきたい。だから提言委員会なんですよ。政策だけにこだわってないんですよ。自分たちのなすべきことは何かということをちゃんと外に打ち出していけっていうことを提言していきたい。だから、行政に対してだけじゃなくて、社会に対して、地域に対して提言していく。自分たちが主体的に何をしていく。だから、一緒にやりましょうっていうことを提言していく。そんな団体になってほしいなと思っているわけです。
その手法の一つが政策提言なんです。これが我々日本YEG提言委員会が政策提言委員会から提言委員会に変わり、次年度も提言委員会なので、提言委員会というのがある限りは、そういうことを目指していきたいなと個人的には思っています。
YEGは提言団体になりましょう。他の提言団体との違いは、リソースを持った提言団体であること。リソースと実行力のある提言団体になりましょう。予算があり、地域に対して投資ができるわけですから、ボランティア活動をする団体ではない。
ちゃんとビジネス上のリソースを持った団体として提言活動を行っていくということを、全国の単会の皆さんにその必要性と重要性をお伝えしていくというのが仕事ですね。
政策提言の講師派遣をご要望の方へ
講師名鑑では、全国の単会の講師事業、講師例会の目的にマッチした講師派遣を行っています。
政策提言に興味がある、単会に政策提言を取り入れたい、講師を依頼したいというご担当者様がいらっしゃいましたら、以下のLINEからお気軽にお問い合わせください。